2008年11月17日

800万円滞納者との攻防5

おはようございます。


 賃料の滞納が800万円を超えている案件をオーナーから
知らされて、その担当となるべき人間がどのような行動を
取るか...

 私は、このような物事についてもどのような形態を取るのが
正解かというようなことはないと思っております。

 それぞれの現場の担当者やその会社の方針により、
方法が変わってくるものと思われます。

 このような事態だと、即、解約!という風に思われる方も
いらっしゃると思いますが、私の場合はそうではありません。

 入居者に対し、現状の未払い賃料の金額を承認させるのと、
今後の支払いの約束を改めて1枚の書類にまとめ、
署名してもらいます。

 ただ、これからは2回の未払いで即時に解約となり、
30日以内に物件から退去して戴きますよ〜という趣旨になります。

 また、その30日以内に退去が出来ない場合は法的な措置を
講じることを明記して、この問題解決に前向きな姿勢を文書に
盛り込みます。

 この支払い約定書を取交すと、概ね、今までボロボロと滞納を
していた入居者が期日通り支払ってきます。

 さすがに、滞納分の完済、とまでは中々行きませんが、
ある一定の期間までは約束の支払いをしてくれます。

即解除だよ!という方法より、入居者と関係を作る時間も
出来てきます。


ただ、このようなケースは私が携わっていなかった案件の契約です。

 契約と同時に集金管理の契約をしていたり、オーナーから
借上げてサブリースしているような場合は、2〜3カ月の滞納で
解除という形態に持っていきます。

では次回に、その約定書の項目毎の約定について、
記載して参ります。

ではでは。
posted by niwa at 10:09| Comment(25) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年11月10日

800万円滞納者との攻防4

おはようございます


800万円を超える賃料の滞納をしている会社に出向きます。

そこは、印刷と製本の工場です。

 1カ月の賃料が800,000円という工場だけにあり、
さすがに広い建物です。
507u(153坪の平家です)


何のアポも取らず、ふらっと入ります。

そして〜そこの社長と初対面します.....


切り出し方はだいたいこんな感じになります。

 先日、オーナーから呼び出され、御社の賃料滞納についての
相談を受けた。

オーナーも大変困っている、と。

 御社も色々大変だとは思うが、一体全体、賃料を支払う気持ちは
あるのか?と。

いきなり高飛車な態度で払え払えと叫ぶような真似は出来ません。


とにかく、オーナーが困っているんだという趣旨にします。

そうすると、だいたいの滞納者は.....

払う気持ちはある、ただ〜状況が厳しいのだと...

そこで〜

 そうですか、支払う気持ちがあるのなら、今後は毎月の賃料と
溜まっている賃料については、支払いが可能な金額で構わないから
併せて、毎月着実に支払う約束をしてほしい、と話します。

その承諾得るのが第1回目の主題になります。

そして、支払いの約定書を取り付けるのが目的なのです。


それでは次回にその約定書の内容について、お知らせして参ります。

posted by niwa at 09:59| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年11月04日

800万円滞納者との攻防3

おはようございます。


 何故? そもそも800万円という金額の滞納になったのか、
少し整理してみましょう。



1.15年程前、当社が仲介して、その工場の賃借人とオーナー間で
  賃貸契約を締結した。
  当時の仲介担当者は現在、在職はしていない。

2.賃借人は毎月、賃料をオーナーの自宅に行き、小切手で支払い
  をしていた。

3.2年位前より、賃借人が支払いに来る時と、来ない時とが
出てきた。
  来ない時は2カ月位来ない時もあった。

4.現在の滞納額を確認してみると、10カ月分の滞納となり、
  800万円を超えてしまっている。



 今となっては、賃料の支払いというのは、銀行振り込みが主流ですが、15年前の当時、オーナーさんの自宅で家賃を支払う、
という形態は少なくなかったものと思われます。

 ただ、このパターンが1番ずるずると、滞納になって手遅れに
なるパターンです。

 遅れが生じても、オーナーは中々滞納者と面と向かって、
遅れている家賃の返済について、話を切り出しにくいものです。


工場の賃借人は印刷製本会社です。

 その社長さんはオーナーに対し巧みに、家賃が遅れる理由を
述べていたみたいです。

 どうしても、そのような話を正面から受け止めてしまうと、
ただ、うんうんと、言わざるを得なくなるでしょう。


 毎月、賃借人が自宅まで賃料を支払いにくる期間が10年も
超えてしまえば、情が出てくるというものでしょう。

 そこに、情のない?私が介在して、賃料を支払っていただく
話をしにいくことで、この物語が動き出してきます。


では、また次回に。

posted by niwa at 10:57| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年10月28日

800万円滞納者との攻防〜2

おはようございます。



ある日の事でした....

人のよさそうな方が来店していました。

別の社内の人間が真剣に話を聞いている風に見えました。

しばらくしたら、私が呼び出され、何のことかと思いきや.....

その人のよさそうな方は会社の取引がある、オーナーさんでした。

話の概要は下記のようなものでした。


1.貸工場を所有していて、何年か前に会社の仲介で賃借人を入れて
  その貸工場を貸していた。

2.賃料は850,000円の工場です。
  平家で 154坪という大きさです。

3.賃料の滞納が10カ月目に入ってしまった.....
総額で何と、8,500,000円です。

4.実は2年くらい前より遅れだしており、
  何回か直接、賃借人と支払いの話し合いを重ねてはいたが、
  結局はズルズルときてしまった。
  その間は誰にも、何の相談もしなかった....

5.何とか間に入ってもらい、事態の収拾を図ってほしい、
  というのが、人の良いオーナーさんの相談内容です。


 私はその話を聞きながら、思わず、あーこんな人の良い方が
800万円以上の滞納でも感情的にならず、相談に来られるのかー
と、関心していました。(失礼ですが...)

 普通のオーナーさんで、800万もの大金の滞納状態であれば、
その様子は全く違ったものになっていたでしょう。

 人の良さ、経済的な理由、オーナーさんでも事情は色々です。


 さて、上記のような案件でしたが、
こんなに人の良いオーナーさんは、初めてでした。

 ただ、それだけの理由で、私はこの案件を回収賃料の5%を
戴くという契約で、引き受けました。

 このお話をしばらく続けて参りたいと思います。

ではでは〜

posted by niwa at 16:08| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年10月20日

800万円滞納者との攻防〜1

おはようございます。


本日より新しい事案のブログを始めます。

よろしくお願いします。

 タイトルの通り、この案件は家賃滞納金額が何と800万円を
超えていた実務案件です。

 私の携わった案件では、当然に滞納額は最高の額です。

私が携わった時点で滞納金額が既に800万円を超えていました。

 私がまず行なったことは、前回のシリーズでお知らせしたような
『1枚で決める!』ではなくて『1枚で滞納を食い止める!』
という形態をまずはとりました。

 

 それは後日内容をお知らせしますが、
そもそも〜

 なぜ?このような滞納金額になったかは後ほど、次回簡単に
お知らせ致します。

 そして、この結末が何ともいいようのない終わり方であった事が
深く印象に残っているのです。

 それでは、次回からお話をさせて戴きます。

ではでは。

posted by niwa at 10:04| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年10月14日

実録『1枚で決める!』〜対上場企業編10

おはようございます。


前々回のブログでお知らせした、私の1枚の書面。

その回答に〜

 1カ月という時間を要しましたが、賃借人である上場企業の
法人から下記の内容のfaxをいただきました。

 こちらの要望を受け入れて戴いた書面〜

 それを見た時、それは本当に嬉しかったです。
自分の役目を果たし終え、ホッとしたものです。

 社内や社外の関係者、ほとんど全員が、賃借人の費用負担は
難しいだろうという見解の案件に、合意が出来たことは喜びでした。

そして〜

 その遺族の方に対し、感謝の気持ちが湧き上がったのは
いうまでもありませんでした。

また〜

 下記の賃借人の勇気と真面目な回答の文書に感謝の意を込めて、
回答書の内容をお知らせ致します。


本当に素晴らしいものでした。




− 記 −

コーポ○○ 10○号室の原状回復費用の内容について

拝 啓 貴社ますますご清栄のこととお慶び申し上げます。この度は、
大変お手数をおかけしております。早速ですが、ご送付いただきました
貴社4月15日付文書『 コーポ○○ 10○号室の原状回復費用の
一部負担について 』の内容を確認いたしました。

 貴社が賃貸人様と充分協議いただいた結果と理解し、弊社としましても本書内容に合意いたします。

 つきましては、弊社の具体的な負担金額につきまして、ご明示
いただくようお願い申し上げます。

 貴社3月15日付文書添付の見積書によれば下記内容になると
存じますが、この度の合意内容にて、再度お願い致します。   
                            敬 具



 その後はユニットバス交換のための金額の確認を行い、半金を
負担して戴けました。


私は〜

日々の忙しさの中で忘れていた、大切なもの、何か?

それをちょっぴり思い出させて戴いた案件でした。


 最後に改めて、お亡くなりになりました方のご冥福を祈り、
終了させて戴きます。
posted by niwa at 10:13| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年10月06日

実録『1枚で決める!』〜対上場企業編9

おはようございます。


前回の書面、多少参考にはなって戴けたでしょうか?


賃借人である上場企業は1カ月位、内部的に協議をしていました。

 後日、分かったことなのですが、最終的な結論については、
お亡くなりになりました社員のご遺族の方がその費用の一部
もしくは全部について、費用捻出の理解を戴き承諾したみたい
だと...


というような話を、社内の担当者から聞きました。

 正直、私はあの文書を作成し、その流れと、最後の1行の
『末尾ながら、御社様社員でありました入居者、○○様のご冥福を
お祈り申し上げます....』という結び方が自然的につながったので、多分、理解を戴けると思い込んでいました。

このような1枚の書面でも....

 以前のブログでお知らせした、自分が再びボランテイア団体に
対する寄付金の増額を決意したような文書の終わり方が必要であると、
思っております。

 待っている1カ月、それは、長くは感じました。

 賃借人から仮に、『ノー』という答えが返ったきたとしても、
オーナーに、前回お知らせした書面を見せて〜

ここまで書面で交渉をしてみたが、ダメでした、と。

話に行く事は決めていました。

 あの内容の書面をオーナーに見せたら、多少の理解は得られる
だろうという思い込みはありました。


 次回は、賃借人である上場企業がどのような回答の文書を提出したか、お知らせしてみたいと思います。

本日はこの辺りで〜

ではでは。

posted by niwa at 09:45| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年09月29日

実録!『1枚で決める!』〜対上場企業編8

おはようございます。


さて、私の回答書です。

 この書面送付後、約1カ月はかかりましたが、
賃借人である法人は、ユニットバス交換費用の半分の
負担金額を支払うことについて、同意してくれました。

少し、長いですが、A4で1枚で収めています。

下記、参照下さい。





ご 連 絡(回答書)

○○○○ 株式会社  人事部人事課  ○○ ○○ 様

件 名:コーポ○○101号室の原状回復費用の一部負担について

拝 啓  陽春の候、御社様におかれましては、ますますご清栄の
ことと存じ、お喜び申し上げます。
さて、標記案件につきまして、再度賃貸人と打合せをさせて
戴きました。
その内容につきまして、下記にお知らせ致します。ご査収下さいませ。敬 具

− 記 −

御社様に対しユニットバス交換工事費用、半金相当額の負担を求め
させて戴きます。

御社様社員でありました、○○様が本件建物内の浴室で
お亡くなりになりました事に関し、御社様曰く故意及び過失等が
無いという事につき、現在のところそれらを証明していただける
書面等が当方にはございません。

 よって現段階では故意、過失もしくは何らかの因果関係等が
生じている可能性も全く否定出来ないものと存じます。
そして、本件建物内において死亡事故が発生したことは紛れの
無い事実でございます。

 また、宅建業法第47条1項では、業務に関する禁止事項として
「重要な事項について故意に事実を告げず、又は不実のことを
告げる行為」を禁じております。

 それは、死亡事故については、新たな賃借人に対して告知を
する義務が生じます。
しかもこのようなケースの告知は昨今の事例等を鑑み、
次の賃借人に対する説明に限定されず、本件建物が存在する以上、
入居希望者が現れる度の半永久的な告知事項に該当する事案に
なってしまったものと認識せざるを得ません。

特に、浴槽内での死亡については、嫌悪すべき心理的瑕疵
(隠れた瑕疵)であり、このような事故が発生した物件は、
将来に渡り賃借人の募集に際し大変に不利なものとなり、
そのためオーナーの将来的な収益構造に、多大なる不安定要因の
原因に関与したものと存じます。

当初当方はその減少分の一部につき、御社様側に請求させて
戴きたいと考えておりましたが、打合せの結果、その請求は
見合わせ、その代わりの措置として下記の工事で対応させて
戴きたいという考えになっております。

それは、今回提示させて戴きましたユニットバスの交換に
関するもので、上記減少分の一部負担による代替の一環として、
また多少でも本件建物に対する心理的瑕疵を軽減させるための
措置でございます。

その交換費用について賃貸人が全額を負担することは、
非常に大きな負担及び割合でもあり、そこで御社様と調整が
計れないものかという事でございます。

当方は御社様が全額の負担ではご理解が得られにくい状況も
十分に考慮させて戴き、その交換費用につきまして、
賃貸人及び御社様の折半で費用を負担して戴くことで合意を
図りたく、お知らせさせて戴きます。

 尚、流し台交換工事に関する費用請求は一切行ないません。
以上、ご査収いただき、何とぞよろしくお願い申し上げます。

 末尾ながら、御社様社員でありました入居者、○○様の
ご冥福を心よりお祈り申し上げます。
                                 
平成20年4月15日
(賃貸人代理人)
○○市○○町1丁目1
株式会社  ○○不動産
担当:庭野 努
TEL 03−1234−5678
FAX 03−1234−5679

posted by niwa at 09:27| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年09月22日

実録!『1枚で決める!』〜対上場企業編7

おはようございます。


 夏場の終焉とともに、体調を崩してしまいまして、
仕事をするだけで精一杯の日々が続きまして、
ブログを暫くの間は休んでしまいました。

トホホ。

皆様も体調にはくれぐれもお気をつけ下さい。


さて〜

話の続きですね。


賃貸契約のユニットバスで入居者がお亡くなりになってしまった...

オーナーは当然に、そのユニットバスの交換を考えます。

そして、その費用を賃借人に対し半金を捻出させることは可能なのか?

 前回のような内容の文書が届き、賃借人である上場企業の法人から
反論されてしまいました。

 私もそれを受け、1枚の文書でもって、反論?をしなければ
いけない状態になりました。

 その、作成前に、同業者である不動産会社の社長さんや、
このようなケースに詳しそうな、現実に賃貸マンションを
所有している不動産管理会社の社長さんなど、何人か、訪問しました。

 話題は当然にこのケースになります。

ことの成り行きを説明し、その反応を聞いてみました。


しかしながら、残念なことに、皆さん、口を揃えて〜

『それは難しいだろう、お金は取れないよ〜、無理だろうね』

というような反応ばかりです。

 自分も、それを真に受けてしまい、真剣に、このケースは潔く
諦めようか?と何度も思ったのでした。

 しかし、期待している人がいる以上、何とか抗いながら、
1枚の文書を作り、それをぶつけてみよう〜と思いなおします。

 その結果はどうなろうとも問わない。

その文書自体で、こちらの姿勢が伝わればいいのでは....

と、思い文書を作成していきます。

次回、その内容の前半部をお知らせして参ります。

ではでは〜。
posted by niwa at 09:32| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年08月25日

実録『1枚で決める!』〜対上場企業編6

おはようございます。


前回の続きですね。

本文は下記のような内容で、原状回復費用の負担を拒絶しています。


− 記 −

1.原状回復工事の費用負担について

『ユニットバス工事』の費用については、負担致しかねます。

『理 由』

@ 『ユニットバス工事』
  弊社社員が浴室で亡くなったことは事実であり、賃貸人様が
  設備を新調される事情も理解できます。
  しかしながら、同社員に故意・過失がない以上、弊社側が設備の
  新調費用を負担する義務はないものと考えております、

  
  上記の通りでございますが、何かご不明な点、またはご要望事項
  等がありましたら、別途お知らせ下さい。弊社内で本件の事情を
  充分に考慮の上、再度検討させて頂きます。

以 上


賃借人である、上場企業の原状回復に関する1枚の回答書。
2回に分けてお知らせ致しました。


 要約しますと、浴室内で社員である入居者が亡くなった事は
事実であるが、それに関し、故意または過失がない以上、ユニット
バスの新調工事についての負担をする義務はない、という見解です。

 しかし、それだけを見てしまいますと、この案件の場合、
賃借人から原状回復の負担を捻出させることは出来なくなります。

 そして、この文書に対する回答もA4の1枚に要約し、
切り替えしをしなければなりません。

 第一にオーナーがその費用の一部捻出を期待しているからです。

オーナーに、こんな内容の回答書が来ました。
法人は負担の義務はない、と言っています〜

それでは、オーナーの信頼をいただくのはやぼ、というものでしょう。


次回、少し脇道に話がそれますが、今後の展開について、
お話させて戴きます。

ではでは〜
posted by niwa at 09:31| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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